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NEW !2016年4月29日更新

●平野政吉コレクション

昨年(2015年)、「アッツ島玉砕」などの戦争画公開や映画「FUJITA」(小栗康平監督)で改めて注目と再評価が始まった藤田嗣治との深い関係が知られている平野政吉。その平野のコレクション作品展示を主題としていいる秋田県立美術館で、平野コレクションの中から日本の初期洋風画、明治絵画、西洋絵画の名品公開が4月から始まっています。
秋田の豪商平野家の三代目に生まれた平野政吉(1895-1989)は、事業家・大地主の一方で生涯を賭けて美術品を収集した希代のコレクターです。そして、彼の収集を支えたのは、藤田嗣治とともに構想した美術館建設の夢であったことは、よく知られています。
企画展「平野政吉コレクションの精華}
同時開催「平野政吉コレクション展Ⅰ(藤田嗣治作品10点他)」
開催日程:2016年4月1日(金)~7月12日(火)

●注目巡回展『デトロイト美術館展』

19世紀アメリカ自動車産業の発展を背景に聖地デトロイトに創立されたデトロイト美術館は、自動車業界の資金援助を得て、世界屈指のヨーロッパ近代絵画のコレクションを誇る美術館に成長しました。デトロイト市と姉妹都市の愛知県豊田市・豊田市美術館で、4月23日から「デトロイト美術館展」が始まっています。
注目はゴッホ晩年の作品で日本初公開の「オワーズ川の岸辺、オーベールにて」。この他、ゴーギャンの「自画像」、モネの「グラジオラス」、ドガの「楽屋の踊り子たち」など。豊田展は6月26日まで。以後、大阪、東京と巡回します。

2015年9月5日更新

●注目巡回展『画家の詩、詩人の絵』

今秋平塚市美術館を皮切りに始まった巡回展『画家の詩、詩人の絵-絵は詩のごとく、詩は絵のごとく』は、企画コンセプトとボリュームで見応えのある展覧会です。

「古来、西洋では「絵は黙せる詩、詩は語る絵」といわれてきました。日本でも画賛(がさん)、詞書(ことばがき)が絵画の重要な役割を果たし、「詩書画」の一致を成してきました。一方、日本の近代洋画は、文学からの自立を目指した西洋近代美術の影響のもとで始まっています。特に印象派以後、新しい造形表現を積極的に取り入れた結果、実に多様な作品がうまれました。しかし、現実の生きた情感から浮き上がった作品が多く生まれたことも事実です。こうした中で、村山槐多、長谷川利行、古賀春江、三岸好太郎、山口薫などは、西洋近代美術に学びながらも、文学性、詩情を拠りどころとして優れた作品を残しています。さらにまた、詩の世界では宮沢賢治、立原道造、草野心平らが独自性のある絵を描いています。ある意味では、モダニズムが斥けてきた詩情、文学性を活かすことで、日本独自の絵画が成立したといえます。・・・」(平塚市美術館の本展パンフレットより)

画家36人184点、詩人28人124点の作品展示は圧巻。この中には、ボードレール、ランボーに傾倒し詩作もした村山槐多の絵が14点に直筆原稿1点、歌人でもあった長谷川利行が「靉光像」と洲之内コレクション2点を含め9作品、三岸好太郎の「海洋を渡る蝶」など4点や、江戸川乱歩も認める探偵小説家でもあった長谷川潾二郎(りんじろう)の、洲之内コレクション以外の4作品などもあります。詩人ではコンクリート・ポエトリーの新國誠一の視覚詩と音声詩「作品ポ」。生前の詩人本人の録音テープが聞けます。また、女子美付属高主席の画才を嘱望されながら画の道に進まず、1984年にアルコール性肝硬変によって41歳で逝った、現代詩の前衛的奇才・山本陽子の自画像と言われる特異なクレヨン画と遺稿も含まれ、必見です。

巡回展の日程は以下の通り
平塚市美術館(神奈川)  2015年9月11日~11月8日  
碧南市藤井達吉現代美術館(愛知) 2015年11月17日~12月20日
姫路市立美術館(兵庫) 2016年2月13日~3月27日
足利市立美術館(栃木) 2016年4月9日~6月12日
北海道立函館美術館  2016年6月18日~8月7日

●酒田の本間美術館

小野幸吉「ランプのある生物」油 1929年作の写真

小野幸吉「ランプのある生物」油 1929年

小野幸吉の遺作の大部分は、現在、山形県酒田市の本間美術館に保管収蔵されていて、同館で鑑賞することができます。
酒田市は庄内北部の中枢都市で、江戸時代から北前船の拠店港として栄えました。1976(昭和51)年に記録的な「酒田大火」で、中心商店街22.5ヘクタールが焼失。この時、小野幸吉の実家と酒蔵も全焼しましたが、遺されていた幸吉の作品のすべては、回顧展を機に佐藤七郎氏らの尽力で本間美術館に移されていたため焼失を免れたのでした。

その酒田で北前船交易の豪商として三井、住友と並び称され、戦前には日本一の大地主としても知られていたのが本間家です。本間家は庄内藩、米沢藩の財政をも支え「本間様には及びもせぬが せめてなりたやお殿様」と歌に詠まれるほどの隆盛を誇ってきました。
第二次大戦敗戦による農地解放で本間家は大地主としての威勢は失いましたが、1947(昭和22)年、「敗戦で日本国民総てが自信を失い混沌とする世相の中、日本美術を鑑賞し伝統文化の良さを知ることで、日本人の自信を回復させ、地方文化の向上・発展に寄与する」という趣旨を掲げ、それまで同家の別荘であった清遠閣とその庭園・鶴舞園を開放し、代々の当主が蒐集した貴重な美術品を展示する本間美術館(初代館長本間順治)を開設しました。戦後間もない物質的困窮の時代に、全国に先駆けた画期的・先見的な文化事業でした。

本間家旧別荘「清遠閣」画像

本間家旧別荘「清遠閣」(山形県ホームページより)

現在の本間美術館は公益財団法人として運営され、広い敷地に展覧会場と清遠閣、鶴舞園から構成されています。
清遠閣は「酒田迎賓館」とも称され、贅をつくした和風建築で皇太子時代の昭和天皇の宿泊所にもなりました。また、鶴舞園は国指定の名勝となっています。いずれも美術館来館者に開放されており、庭園美術館の趣も持っています。
公益財団法人 本間美術館ホームページ

 

鳥海山を借景とする「鶴舞園」画像

「鶴舞園」は鳥海山を借景とした名勝(写真は山形県ホームページより)

本間美術館展覧会場の写真

本間美術館展覧会用施設

●2014年8月9日(土)~2015年1月25日(日) 企画展「織司 田島隆夫の彩墨画」

ミュージアム・フロム・ウィンズ(神奈川県南足柄市雨坪)では、織司・田島隆夫(1926~1996)が遺した彩墨画約30点を長期展示中。

田島隆夫は埼玉県行田市で地機(ぢはた:織り手が地面や床に低く座って織る古くからの手織り機)によって、帯やきものに仕立てる反物など、美しい作品を数多く織り上げました。また、その傍ら描いた趣味の書画は、特に「彩墨画」とよばれ、洲之内徹らから高く評価され、著名作家の本の装画や装丁も多く手がけました。洲之内在りし日の現代画廊では毎年1回、田島の「彩墨画」の個展が開催されています。
無口で素朴な若き日の田島に織職の才を見抜き、次々とハードルの高い注文を出して当代一級の「織司」に開花させたのは白洲正子(1910~1998)でした。二人の死後、その交流の一端が書簡集『白洲正子への手紙―二人が遣した文筺から』(文化出版局:2000年)として編まれました。その中でも田島は、手すき和紙に毛筆で畑の野菜や樹成りの栗、草花などを生き生きと描き、自詠の歌を素朴な字で記しています。
小さな美術館フロム・ウィンズ (museum from winds)へのアクセスこちらから
(2014.10.20更新)

●築地さんのお茶 試供見本ご希望の方へ

「茶話日和」”休日は茶畑で”に寄稿されている築地政男さんが栽培・製造している緑茶は、毎年あらかじめ予約申し込みしていただいた方に限り販売しています。今年の分はすでに完売していますが、ご興味のある方には試供見本をお送りしてますので、メールまたは郵便はがき等にてお問い合わせください。
メールでのお申込み:件名に「築地さんのお茶見本希望」と入力し、本文にお名前・年齢・郵便番号・住所・電話番号・メールアドレスを明記し、次のアドレス宛お送りください。
info@honjitsukyuukan.com
郵便はがき等でのお申込み:「緑茶見本希望」と書き、つづけて、お名前・年齢・郵便番号・住所・電話番号を記入し、下記あてお送りください。
→〒421-1306 静岡市葵区昼居渡92 築地政男

なお、お送りできるのはお申込み1件について1包とさせていただきます。また、試供見本も数量に限りがありますので、在庫が尽きた場合にはお断りすることがあります。その場合はご容赦ください。
(2014.7.20記)

●2014年4月4日(金)~6月29日(日) 井上員男『平家物語』紙版画76屏風ほか、館蔵秀作展-政権争奪と栄枯盛衰-

光が丘美術館(東京都練馬区)では開館20周年を期して、洲之内徹と親交があり、洲之内コレクションにも1作品がある版画家・井上員男の近年の代表的大作で同館所蔵の『平家物語』全76屏風を公開する。井上が独自に発明考案した紙版画の技法によりモノクロームで表現された栄枯盛衰の図が、題材の諸行無常の世界をより際立たせている。同時展示の館蔵作品として人間国宝の陶芸家・田村耕一の作品なども。
(2014.3.20記)

●2014年4月26日(土)~7月21日(月) 描かれたチャイナドレス─藤島武二から梅原龍三郎まで

ブリジストン美術館(東京都中央区)では大正・昭和前期に日本人洋画家によって描かれた中国服の女性像30点をテーマ展示する。当時の文芸界でブームとなった中国に素材を求め成熟していく時期の近代日本洋画の作家と作品、そのありように出会うことができるかも。

●Web Magazine「季刊・本日休館」リニューアル

2012年12月を期してサイトをブログ形式に一新しました。
これにより随時更新が可能になりましたが、館主編集人の都合により、当面は「季刊」ペースの更新を基本とさせていただきます。なお、リニューアルにあたってはプラニクス株式会社にご協力をいただいています。