海野 清

「From winds 特別展-松田正平の世界-」

「本日休館」第14号(2010夏号)

更新が当初の予定より遅れてしまい申し訳ありませんでした。
「本日休館」第14号をお届けします。今回の「読書一服」は、許可を得てトラジロー・ナカノ氏からの手紙の一部をそのまま原稿にさせていただきました。また、「億劫須臾」「尽日刹那」ともにW杯の真最中だったこともあり? サッカー日本代表に触れられています。

2010年5月15日(土)の堀井氏と伊豆箱根鉄道大雄山線小田原駅ホームにて待ち合わせ、終点大雄山駅下車、歩いて10分足らずのところにあった「ミュジアム・フロム・ウィンズ」という個人美術館で開催されている「From winds 特別展-松田正平の世界-」に行ってきました。館主は松田正平のファンでコレクターになったようです。偶然ですが5月15日は松田正平の七回忌という事でした。

白洲次郎・正子の住まい「武相荘」の玄関正面の柱に飾られていた短冊「犬馬難魑魅易」と同じものがありました。なんとなく、微妙に書体がちがうような感じを受けましたが、館主によると、同じものが数点あるようです。

展示作品は約30点、これほどたくさんの松田正平の作品を見たことはなかったので、楽しめました。「周防灘」の作品が多かったのですが、いつものように、どうしても欲しい作品ひとつ……という事になると2F一番奥にあった「周防灘(油彩)」(1999)かなと思いながら、作品を戻りながら観てきました。1階最初のところに飾られていた「バラ(油彩)」(1975)。最初に観た時に「なんだろう」と思ったのですが、観る角度を変えたり、遠くから観たりしているうち、「バラ」が淋しさを漂わせながらも力強く在り、特に印象に残る作品でした。どうしても欲しい作品は「バラ(油彩)」(1975)。

その後、古書店にて偶然見つけた「芸術新潮」(1983年3月号)に、洲之内徹の連載「気まぐれ美術館111・耳の鳴る音」があり、松田正平の「バラ(油彩)」(1982)が掲載されていました(写真参照)。

「バラ」を描いた作品は多かったと思いますが、その「バラ」は、このように賑やかな「バラ」ではありませんでした。「周防灘」の絵はどんなだったかうまく思い出せませんが、その「バラ」はまだ残っています。

絵は不思議なものだと、あらためて感じています。

次回は平成22年9月末の更新を予定しています。では、それまでごきげんよう。