築地 政男

“休日は茶畑で”-おいしいお茶を作ろうと思った その4

梅の花が散り始め彼岸桜が満開となり、冬から春の装いへと季節は確実に移り始めています。堆肥を野菜用の畑へ浅く鋤き込み、水を撒き終えて、やっとコンピュータの画面に向かい始めました。

お茶の直詰め・直販の方針に切り替えて3年目が終わろうとしています。3月2日に、販売依頼している「きよさわ・里の駅」に番茶と仕上茶の補充をして在庫はゼロとなりました。毎年秋に在庫を眺め、果たして売り切れるだろうか、と不安になりますが、これしか売る方法は無いという一念で進めて来ているので、一安心であります。ただもっと早く完売し、リピーターが多く定着して頂ける商品になるよう茶園管理の工夫と製茶技術の向上にむけて探究心と実践が必要です。毎年同じことを続けているだけで進歩はないし、疑問やお客様のふと何気なく言った言葉の中に改善点のヒントがあると思います。

今年のお正月にHP「本日休館」管理人の海野氏からいただいた「機械製茶の理論と実際-茶葉と環境にあわせた工程管理」(柴田雄七著・農文協発行)の第8章に「……直販をする場合でも、せっかくの付加価値を下げるようなことはせず、仕上げたてのお茶を消費者のもとに届けましょう」とある一文を読み、2年前に新規のお客様になってくれた方の「買う度に香りが強くするなんておかしいですよね?」という言葉が引っ掛かっていたのですが、これがお茶の専門店で為されているのではと考えました。

早速馴染みの業者を訪ね、荒茶を夏越しをして秋に仕上げするための方法と経費を聞きました。「よく気がついたな。その方が客も喜ぶしいいと思うよ。ただこっちとしては面倒くさいから話さないけど、頼まれれば仕事だからやるよ」との返事。

今年は実行して秋以降に買って頂くお客様に「あれ、いつもと違うな」と思わせられればいいな、と思います。今年の2月上旬に堆肥を施している時に、ある茶園の中にピンクのビニールテープが角材の杭に巻きつけて茶樹の畝間に打たれてあるのを見つけました。

昨年「道路拡幅のため工事範囲に掛かるので測量に立ち入らせて頂きます」という市役所からの通知があり、実施されたようです。しかし去年の秋から今年の1月の間にまた茶園の中に入ったのだな、と進んでいくと、ピンクのビニールテープが茶樹の頂上に結んであるではありませんか。これから茶の芽が動いていく箇所に無断でする行為に憤りに近い不快感を覚えました。

間も無く地質調査の業者からの訪問がありました。その業者との話の中で、その圃場は半分以上は提供しなければならないようです。1反も無い面積なので茶園は諦めて別の作物を試験的にやってみようかと母と話しました。


今回の写真は、道路拡幅のために削られる予定の茶園と放棄茶園を切り開いてキウイを植えたところです。あと1枚は黒俣川沿いに咲く梅の花です