築地 政男

“休日は茶畑で”-おいしいお茶を作ろうと思った その3

暑く長かった夏も、ここ静岡では34℃を記録した9月28日を境にやっと終えた、と思いましたがいかがでしたか。今年は7月になって遅れた梅雨がやって来て園相は昨年よりも良い状態です。山間地のお茶は平野部に比べて雨量が多いため? 炭素病に罹りやすいそうです。

無農薬の我が家の茶園は、昨年5月からの長雨と梅雨で2回目に出てきた新芽も8月になってからの日照りで変色して秋にはボロボロになり葉層が薄くなってしまいました。がっかりしました。そんな時書店で「現代農業」の記事で紹介されていた植物活性剤をJAしみずで取り扱っていることを知り、購入して3月と4月に葉面散布してなんとか今年のお茶は収穫できました。

今年こそ無農薬だから何もしないのではなく、来年に向けてニンニク・トウガラシを活用した葉面散布剤を作るつもりです。母の同級生(男性)の方から「いくら無農薬といってもこれじゃあ、殺菌剤くらいかけたらどうだ。」と忠告を頂きました。見て見ぬふりをされるよりありがたいことです。その方から「粗揉機の熱風温度を設定するには乾湿温度計を使ってみればいいよ」とのアドバイスに従って荒茶製造技術の教科書に掲載されている資料を見て初めて実行しました。

安心して進めることはできました。形状を作る最後の工程になる精揉機においても、やっと今年になって形を作れるようになってきたかなあ。と思っていたら、仕上げの業者さんに「形状にこだわり過ぎると香りがとぶよ」とのお言葉。やっぱり外観・味・香り三拍子揃ったバランスのとれたお茶作りは「茶園管理」からなんだなと改めて思ったことでした。やっと5年目を迎えた素人レベルの話で恐縮ですが、試行錯誤しながら歩むしかない。(ああ、あと10年若かったら……大抵の人が思うことですよね。)さて、冒頭に出したボロボロになってしまった茶園が全てではありません。

我が家の茶園は無償で借りているところも含めて、点在しているので病害を受け難いところもいくつかあります。一番遠いところは、私が小学校入学前は吊り橋を2箇所も渡り沢沿いに上って行くところです。私が就農した時は既に農道が開通し100mほど残して車で入れるようになっていました。本音を言えば一番奥になる我が家の茶園まで延長できれば楽になるのですが、市役所では就農者が少ないのでこれ以上は出来ないとのことです。陳情に一所懸命に尽力されたのは七十代と八十代の方達です。索道を大事に使いながら続けていきます。

更にここは茶園の上に雑木と竹林があり、年中涸れることの無い沢水、これから奥は誰も耕作をしていないので自分にとって利用価値があるところなので、少々不便であっても諦められない土地です。しかし、点在している茶園の作業効率を上げるために、安全、スピード化を念頭に茶樹を減らすことで茶園管理に力を入れられるのではないかと考えて来年は番茶摘採後に実行に移すつもりです。

また、野菜は短期作業で現状では時間的にも不可能なので、3年で収穫する作物を母との話の中で決めました。出来たらこれも来年手掛けたいです。今は今年の在庫を減らしていくために試飲用のお茶を用意して販促に役立てたいと思います。

下の写真は、前回紹介した日本蜜蜂の分封によって出来た巣から採取した蜂蜜を9月に分けて頂いたものです。お礼に自家製味噌を渡しました。その他一番遠くにある茶園と今年9月1日に蒔いたそばで、11月3日に収穫の予定です。